向日市の事務分掌を改正する今回の議案、釈然としません。
「上下水道部」が「都市整備部」に統合(吸収)され、所管責任者である部長がいなくなる。「効率的にサービスがしやすいように…」と説明したが、果たしてそうでしょうか?
Wikipediaでは、「地方公営企業法」は「1952年(昭和27年)10月1日施行。最近の改正は、令和元年6月14日法律第37号。 独立採算制による企業経営のような経済性と、自治体のような公共性の両立を狙ったものである。地方公共団体が、公共の福祉増進のために経営する企業のうち、病院事業、水道事業、工業用水道事業、軌道事業、自動車運送事業、鉄道事業、電気事業、ガス事業に関わる現業事業に対して適用されている」と概要説明されています。
同じく「水道局」は、「水道局(すいどうきょく)は地方公共団体が運営する上水道の供給を所掌する部局名である。所載は地方公営企業法が適用されるものに限り、水道局だけでなく水道部も含む。下水道事業を兼営する場合(秋田市上下水道局など)や、下水道事業が別の地方公営企業として独立しているケース(東京都下水道局など)、自治体の部局に組み込まれているケース(この場合は、「地方公営事業」としては扱われるが、地方公営企業ではない)などがある。小規模な自治体などでは、都市ガス事業や交通事業を兼営しているケースもあり、「ガス水道局」のような名称を使用している場合や、「企業局」の上水道部門となっている自治体も存在する」とされています。
「地方公共団体が、公共の福祉増進のために経営する企業」の大切な一つ、ということです。新設?の上下水道課?は、これまで通り上植野浄水場で仕事をするとのこと。共同することが多い本庁にある建設部と統合したいのでしょうけど、場所が違うため「効率的…」もイメージできないし、そもそも「水」はまちづくりの根幹の事業ではないでしょうか。企業誘致・企業のための開発を「効率的」に取り組むことが目的とも想像できます。確かに、建設部局の職員の皆さんの激務ぶりはよく耳にします。
向日市のホームページの「上下水道部」には「向日市水道ビジョン」(平成23年10月)、「向日市上下水道事業経営戦略」(本市では、「安全で高品質な水の供給」、「公衆衛生の向上」を目的に、将来にわたっても上下水道サービスを安定的に継続できるよう「経営戦略」を策定しました。)が掲載されている(平成30年3月策定)。部の組織図もあります。これらも見直すのか、所管を変えて継続するのか、わかりません。
下水道に限ってですが、土木学会環境工学委員会都市水環境の保全・再生と下水道の役割に関する調査研究小委員会の[委員会報告](土木学会論文集No. 636/III-13, H4, 1999. 11)「都市水環境の保全・再生と下水道の役割」を参考にしてほしいと思います。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscej1984/1999/636/1999_636_1/_pdf/-char/ja
水資源、利水・治水について、農業、近代化・社会経済の発展、それらを支える法制度の歴史など、国土交通省のホームページ:「水利用の歴史」なども参照しておきたいと思います。https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000013.html
昨日の総務文教常任委員会は、保留・留保(各1名)で賛成多数で承認されましたが…。第2向陽小学校、寺戸公民館建て替えについても議論されています。
市議会常任委員会ライブ映像(2023年6月20日)
https://www.youtube.com/@user-nq9jc5nj7r/streams
向日市「生きる」ネット 情報館、「向日市・市議会から気になる情報」/「建設部→都市整備部、上下水道部→都市整備部?」では、提案された議案を掲載しています。
https://mukoikiru.information.jp/2023/06/06/%e5%90%91%e6%97%a5%e5%b8%82%e8%ad%b0%e4%bc%9a-%e4%bb%a4%e5%92%8c5%e5%b9%b4%e7%ac%ac2%e5%9b%9e%e5%ae%9a%e4%be%8b%e4%bc%9a/