競輪場にアリーナ(屋根付きスポーツ施設)整備の検討?


「京都府の屋内スポーツ施設整備の方向性を検討する有識者会議「スポーツ施設のあり方懇話会」の委員が25日、向日町競輪場(向日市)を現地視察した。委員からは競輪場が望ましいとする声が相次ぎ…」と8月27日付け京都新聞が報じています。

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6月の第2回定例会の一般質問においても、複数の議員から質問があり、市長・理事者が答弁しています。その中でも、この有識者会議での議論や、向日市としての考えが示されています。

<向日市議選>ここが大切③ 阪急東向日駅周辺・競輪場はどうなる?(サイト内にリンクしています)

その中でも、より具体的にこのアリーナ整備について質疑が行われたライブ映像がこちら↓です。

■まちづくりについて

主な内容:向日町競輪場の活用、屋根付きスポーツ施設・アリーナ

令和5年第2回定例会第2日(令和5年6月8日)②/②
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質問 1:57:51〜2:01:39

答弁 2:08:00〜2:14:22

再質問 2:20:08〜2:21:10

答弁 2:21:32〜2:23:42

再質問 2:28:26〜2:29:40

2:12:32あたりから、2:21:32あたりからの市長答弁がわかりやすいと思います。

京都府が保有する施設であり整備ではありますが、このアリーナ整備が向日市のにぎわい・経済活性化・スポーツ振興につながるのか、「ふるさと向日市創生計画」との関係はどうなのか、イベント開催時の交通渋滞などへの対応はどうなるのかなど、地域住民・市民との十分な話し合いが不可欠と思います。

市役所・市民会館・消防署などと一体の向日市の中心であり、象徴する場であることから、地域住民・市民にとって有益で、納得できるものにしなければならないでしょう。関心を持ちつつ、新しい市議会での議論にも注目したいところです。

競輪場を上空から見ると

↓(Googleより転載)少し古いようですが、上空から見た競輪場周辺。どこに屋根付きの施設を作ろうというのか、疑問です。

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5月22日開催の京都府第5回向日町競輪事業外部有識者会議 議事概要です

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外部有識者会議で出された意見から

この議事概要には、委員から、東向日周辺に対しての率直なコメントもあります。この課題を考えて行く上で、市民として参考になることが多いと思います。

■「阪急の東向日駅、西向日駅、JR向日町駅の西口が大変寂れてきている。競輪事業がこれから存続されても、にぎわいを取り戻せないのではないか。車券のネット販売が中心になっているので、どうしても人は集まらない。人が集まるような施設が併設できれば、より競輪場としての相乗効果が生まれるのではないか。まちづくりのにぎわいも取り戻せるのではないか」

■「今後、向日町競輪場の参考にしていく上では、にぎわい創出エリアなど、いわゆるサッカーとは違う部分で、365日のにぎわいを創るというところの採算の問題が一番悩ましいところになるのではないか」

■「今でも近隣の幼稚園や学校では、あまりスペースがなく、運動会やスポーツ大会の開催について、別の場所を借りたりされているところがあるので、そのような利用も検討していただければと思う」

■「阪急東向日駅前の商店街は少し元気がなく、にぎわい創出として余剰スペースにどのような施設を持ってくるかということにより、かなり期待できるのではないか」

■「山城総合運動公園(太陽が丘)には、広い芝生のスペースがいっぱいあるので、向日町競輪場も、何か遊具施設を造らないといけないという訳ではなく、広い芝生のスペースを造るだけでも、子供たちが喜ぶと思う。また、京都大作戦などの音楽イベントも、かなりの集客があるようなので、スポーツに限らず、音楽イベントなども近隣のにぎわいを創出できる一つの候補ではないか」

■「外部有識者会議では、あくまで競輪事業、競輪場をどうするのかというところからスタートしたものではあるが、そうした点にとどまらず、競輪場の再整備を考えるときに、地域全体の魅力向上が非常に重要な大きなコンセプトとして求められるということを再認識した」

■「競輪場ということを考えたときに、収益事業である以上は、独立採算が原則であるとは思うが、競輪場を地域づくりの一環であると位置付けるのであれば、これまで以上に、公益性や公共性をいかにして担保しながら再整備を行っていくのかということが、非常に重要な論点になるだろうと思う」

■「民間事業者がどんどん入ってきてくれて、嬉しい、活性化する。それはそれでよいことであるが、そのことによって生じてくるネガティブな問題、例えば本日の話であれば、入ってくる民間事業者同士の相性の問題、あるいはいろいろなにぎわいのスポットが多様化していくことによって、近隣地域でひどい渋滞が発生する、観光の側面で言うと、オーバーツーリズムのような混雑現象が発生する。このことが、もしかしたら近隣住民の皆さんにとって、ネガティブな影響を与えかねない」

■「向日町競輪場の周辺地域は、そうした集客力を持ちうる。例えば、スポーツ大会の話もいただいたし、近隣は子育て世代が非常に多いエリアであると聞いているので、向日市域だけではなく、近隣の地域の皆さんも集まってくるのではないか」

■「向日町競輪場を中心とするエリアの再整備は、あくまで公共性の担保が前提になるので、積極的な集客に伴う先ほど例に挙げたような交通渋滞など、周辺地域の皆さんにネガティブな影響が出ないようにしなければならないという点である。サンガスタジアムの事例では、JR西日本や民間の公共交通事業者に協力いただくような形で、特に、集客が見込めるような日には増便していただくというような連携が取れているということであった。おそらくこのエリアの設定次第で、そういうことも視野に入れた取組が前提になってくるのではないか」

■「特に、公共交通事業者に関しては、コロナ以前からかなり衰退が著しい一方で、車を運転できない人がこれから増えていくことも考えると、公共交通はむしろ充実化させないといけないのではないか。採算が取れなければ、路線を維持したり、便数を増やしたりすることはなかなかできない。公共交通事業者とうまく連携しながら、場づくりも考えていく、一体的に取り組んでいくという視点が非常に重要になってくるのではないか」


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