市議会は、議長・副議長はじめ議員、委員会も委員長・副委員長はじめ議員である委員で構成されています。
私たちが選んだ(あるいは投票せずに選ばれた:投票率38.52%)各議員・会派の考えや態度に注目したいところです。
2023年12月18日、向日市議会本会議(令和5年第4回定例会最終日)で、向日市森本町の一部地区を、新たな「町(大字)」ニデックパークとすることが賛成多数で決まりました。
多くの市民が、この話し、そして市議会の議案として提案され、あっという間に採決されてしまったことをご存じないと思います。
今回の12月議会初日に突然提案され、議会や付託された常任委員会でもわずかな質疑・討論だけで採決。市民・住民向けの説明・情報提供はWEBサイトでも、もちろん「広報むこう」でもなされていません。
2023年10月4日に地権者による土地区画整理組合が市長宛に要望書を提出、11月24日の定例本会議に提案され、2ヶ月半で、ただ一回の議会だけで変更されることになりました。
「ニデックパーク」という地区名(大字)が向日市に出現することになります。向日市ニデックパーク(町・大字)、たぶん小字はなし。
あまりにも拙速、市民・住民に情報を伝えることなく、意見を聴くことなく、議会の中で賛成多数で決められてしまいました。
開かれた議会、市民の声を反映する議会からはほど遠い向日市と向日市議会であると言えないでしょうか。
見込みもわからずに喜んでいられるのか?
二デック(株)の進出によって、「税収増になる(福祉や教育の拡充をするにも「入り」が必要)」「雇用や働く人の居住が増えるなど向日市が賑わいを取り戻せる」「二デックパーク、公園ができ、道路が整備され向日市の未来は明るくなる」などの理由で賛成される議員が多数となっていますが、税収(法人住民税など)、市民の雇用、従業員の向日市での定住(固定資産税や住民税、消費活動など)も、何の見込みも示されていない中でのこうした主張はファンタジーと言っても過言ではないでしょう。法人住民税などの企業が納める税金は個人情報の扱いで、「市が把握しても公表はできない」とのことです。二デック(株)が向日市内に建てるのは第二本社ビルと研究棟です。工場であるなら一定の地元の雇用も増えるでしょう。JR向日町駅東口整備は、二デック(株)などに通勤する人たちを想定してのものでしょう。従業員の定住が見込めるなら、住宅や保育所、学校などの受け入れの準備を同時に始めておかなければならないでしょう。疑問だらけ、納得できないことばかりです。
ぜひ、みなさんとご一緒に事実をつかみながら考えて行きたいと思います。
12月定例会の質疑・討論・採決結果を見ましょう。
常任委員会、本会議(初日および最終日)での質疑・討論で、各議員・会派の考えや態度、この提案から議決までのプロセスの問題点がくっきりと見えて来ます。
議案、本会議1日目、常任委員会、本会議最終日のYouTubeのURLは以下からご覧下さい。
議案87 字の区域及び名称の変更について
https://www.city.muko.kyoto.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/7/202312gian87.pdf
本会議1日目 市長提案・質疑
29:39あたりから(提案および質疑2名)
総務文教常任委員会
1:43:53あたりから
本会議最終日採決
34:46➖1:19:18 委員会報告、討論、採決
いろいろ疑問があるので、チャットGPTに尋ねてみました。
↓7月に行われた市会議員選挙の結果です。投票率38.52%。
「投票に行かない」理由はさまざまにあると思いますが、その結果、今回のような形で議案が採択されてしまう、「市民・住民の声が届く議会」でなくなってしまっている、という不信が強まります。また、市民の中に新たな分断が生まれてしまっていることを残念に思います。
市民・住民への情報提供を充分に行い、市民・住民参加の中で合意形成に努める、そんな市議会であって欲しいと思います。