向日町競輪場基本構想 (配付資料付き)


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2024年2月11日、向日市総務課主催で「向日町競輪場に係る住民説明会」が開催されました(10:30〜、13:30〜の2回)。末尾に配付資料を載せています。

「向日町競輪場に係る住民説明会」(このリンクページには、これまでの簡単な経過も載せています)

「基本構想」は12月に確定されており、埋蔵文化財試掘は二日後の2月13日から開始されるとのことです。住民の声は、「説明会とパブリックコメントで集めてきた」、「屋内スポーツ施設の検討にあたって活用したい」…とのことです。丁寧さに欠ける拙速な取り組み方、と思えます。向日市総務課は「説明会」を設定しただけ、に見えます。

配付された資料を末尾に貼り付けています。

「アリーナ構想」ではなく、あくまでも競輪場の(今後のあり方に関する)再整備の構想

「基本構想」(資料1p)にもあるように、今回説明された「基本構想」は、あくまでも「向日町競輪事業の今後のあり方に関する基本的な考え方」(R5年2月)を踏まえた「…必要な施設の再整備」を目的として策定されたものとのことです。

しかし、スッキリしないことや疑問点がいくつもあり、説明会に参加された方々が説明を聞いて納得できたとは思えません。

競輪場建て替え=アリーナ構想ではない

京都府は昨秋、向日市においても(基本構想取りまとめの中間での)「住民説明会」を開催しました。

向日町競輪場整備に係る基本構想(中間案)住民説明会が行われました。

(第1回 R5年10月6日(金曜日)午後6時30分から午後7時30分、第2回 R5年10月8日(日曜日)午前10時30分から午前11時30分)

この時にも疑問に感じたのは、新聞などでも「向日町競輪場が候補地 アリーナ整備計画」(京都新聞)と報じられているように、競輪場の建て替えで「1万人規模のアリーナ」の構想があり、向日市長や市内スポーツ団体などが京都府に要望を出したとされている一方で、京都府は「京都府からは『屋内スポーツ施設』とは言っているが、『アリーナ』『1万人規模』とは一言も言ってきていない」としています。

『アリーナ』『1万人規模』…は、誰が言い出したものでしょうか?

余剰地に「屋内スポーツ施設」など「地域の交流・賑わい」の場を、と言うけれど

「5 余剰スペースの活用」(資料9p)では、競輪エリアは「敷地全体の4割程度」であるとされていることから、「余剰地」は6割程度と見込まれています。そこを「屋内スポーツ施設として活用を検討する」ともされています。

しかし、<ゾーニングのイメージ>(資料5p)の図では、「交流・賑わいゾーン」「エントランスゾーン」を全敷地面積から差し引いた余剰地はわずかばかり。これらを含めて「屋内スポーツ施設」を建設すると言うのであれば、平地に「交流・賑わい」の場もエントランスを含めた余裕のある、まして緑のあるスペースは残りそうにありません。防災備蓄や避難所の役割はどう考えられるのか?

中心にぎわゾーンの拠点としての向日町競輪場は?

向日市が「まちづくりの最上位計画」とする第2次ふるさと向日市創生計画では、JR向日町駅-阪急東向日駅-競輪場-向日神社エリアは「中心にぎわいゾーン」と位置付けられ、競輪場は正にそのメインのシンボル的な拠点ではないでしょうか。

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向日町競輪場がどう再整備されるのか?は、市民のくらしにとっても重大な問題です。所有・管理は京都府であることは確かですが、立地しているのは向日市の中心部。その是非はともかく、歴史的にも馴染み深い市民にとっての「ふるさと」をイメージさせる原風景と言っても過言ではないのでしょう。

この施設、場所の再整備を、市民はどう考えれば良いのでしょうか?

地域住民が憩える場、賑わいゾーンとして機能する施設に再整備されるのであれば、周辺のお店なども潤う可能性も否定できません。

今の段階では、「何にもわからない」状態でありながら、競輪施設だけを切り分けた「基本構想」が策定され、試掘は2月13日に着工されるようです。京都府としての決定である以上、(5)スケジュール(資料8p)通りに工事は進捗していくと思われます。

市民の声を活かした「交流・賑わいゾーン」、スポーツ施設、文化、公園、防災機能の拠点づくりを

向日市民が参加させてもらえていない「向日町競輪場基本構想」に基づく工事が着工されます。

現向日市長はR5年第2回定例会における質疑で、「向日町競輪場の活用についての思いにつきましては、冒頭申し上げましたとおりであり、今後府において決定されることではありますが、外部有識者会議で意見のありました京都府で不足している一般的にアリーナと呼ばれる屋根つきのスポーツ施設を誘致することや、周辺の府道を整備することによる交通渋滞の対策などについてもしっかりと構想の中に盛り込み、向日町競輪場を中心とした地域一帯が活力あふれる魅力的な地域となるよう府に要望してまいりたいと考えております。」と答弁(向日市議会議事録 R5年第2回定例会 第2号 6月 8日))。その後、現在に至っています。

市議会でも、賛成、懸念の質疑が行われましたが、「基本構想」が定まっていない、具体的なイメージが何もできない中での質問・答弁で、「基本構想」の最終決定に向けて市民が声を上げられる場や仕組み作りは(説明会とパブコメを覗いて)作られないままです。

「余剰地」の活用について、向日市民がどうすれば京都府に声を届けられるのか? 向日市議会だけでなく、他の方法を講じて行く必要があります。

↓住民説明会で配付された資料です。

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