
12月議会には、3件の請願が出されています。
請願4「私立幼稚園幼児教育振興助成に関する請願 」と請願5「向日市立保育所の存続に関する請願」は、12月10日に開催された厚生常任委員会に付託され、審議されました。請願6「安心して子育てができる向日市になるよう5・6年生の留守家庭児童会受け入れ再開を求める請願」は、13日に開催される総務文教常任委員会で審議されます。
番号 | 件名 | 提出月日 | 議決月日 | 議決結果 |
---|---|---|---|---|
請願4 | 私立幼稚園幼児教育振興助成に関する請願 (PDF:130.5KB) | 12月4日 | ||
請願5 | 向日市立保育所の存続に関する請願 (PDF:56.6KB) | 12月4日 | ||
請願6 | 安心して子育てができる向日市になるよう5・6年生の留守家庭児童会受け入れ再開を求める請願 (PDF:139.4KB) | 12月4日 |
市立保育所の存続を求める請願

向日市の公立保育所は、1964年に町立保育所(後の市立第1保育所)が開園したことに始まり、市民の要望が高まる中で次々と開園して行きました。1974に第6保育所が開園し、市内6つの公立保育所と市立あひるが丘保育園(1967年開園)で保育ニーズに対応してきました。
それぞれに保護者会があり、向日市保育所保護者会連合会を構成し、現在に至ります。今回の、「市立保育所の存続を求める請願」も、連合会として提出されたものです。1994年には、それまで設置されてなかったエアコンを「必要なところから設置」するなどを求めた請願が、市議会で全会一致で裁決されて来ました。
2013年に第3保育所が閉園、2019年には第2保育所を民間委託
2004年3月には、老朽化した第1保育所と第4保育所を統合した新第1保育所が完成し、第4保育所はその歴史に幕を下ろしました。
2011年の12月議会に、向日市は「市立第三保育所を閉園にし、近隣に民間保育所を新設する計画」(近隣に市立保育所開園を含む)を提出、賛成多数で可決され、2013年3月で閉園となりました。跡地は更地のままで、活用方向はまだ決まっていません。


続いて2019年には公募型プロポーザルで第2保育所が民間運営となり、向日市の公立保育所は事実上3か所となり、現在に至ります。民間の小規模保育所が増えてはいますが、「近くの公立に預けたい」という保護者の願いに応えられていない状況です。
老朽化し建て替え時期が迫る第5・第6保育所
今回の請願は、老朽化し建て替え時期が迫っている第5・第6保育所と第1保育所の3つの公立保育所の存続を求めるものです。

12月10日、付託された厚生常任委員会では、請願者からの説明の後に委員からの質問があり(委員会は閉じて行われているため動画では休憩中となっています)、委員会での審議。委員2名からの賛成意見が述べられた後裁決となり、賛成少数で否決されました。
令和6年第4回定例会厚生常任委員会(12月10日)①(向日市議会ライブ動画)
32:00〜44:00

公立保育所は老朽化と共に廃園の方向か?
請願の提出者に質問し、委員会で意見を述べた2人が賛成。他の委員は、質問することも、意見を述べることもなく、採決で「賛成」に手を上げないという態度でした。
存続を求める請願に反対。このまま本会議となれば、委員会同様に賛成少数で請願は否決される公算が高いと言わざるを得ません。
向日市からは、老朽化している第5・第6保育所を、必要箇所の修繕はするものの、建て替えの方向は示しておらず、「狭さが問題」「代替え地が見つからない」など継続について語られることはありません。
現在の3か所ほ公立保育所は、市内北部・中部・南部にあるため、利用される保護者からはバランス良い立地にあると言われています。
公立保育所の大切さは、常任委員会の委員からの発言でもわかる通りです。
こども・子育てが地方自治の大きな流れにある中で、公立保育所の継続・拡充が語られない向日市。当事者任せにして良い問題ではないと思います。
向日市としてのこども・子育てビジョンを持つこと、少なくとも公立保育所の存続に向けての動きが求められています。
<関連記事>